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レインボーマジカルイースター~チッカストーン 井上ちひろ
ひさしぶりにちひろの小説更新です♪
『反対の国』の続きです。

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『魔法レンナード警察』

「でも、警察はどこにもないですよ。」
ピョレマーイが、辺りを見回して言いました。サンルが、クスクス笑うと唱えました。
「ナカリバート 魔法よとけよ」
すると、パキッと音がして魔法レンナード警察と書いてある表札が現れてきました。
「さ、入って。」
バーデーは、中に堂々と入っていきました。みんなは、それについて行きました。バーデーが、警察署長さんの部屋のまえで
「ここに入れば、話ができるわ。署長は、あることを話したいと言っていたわ。カテルさんのことらしいの。まあ、私には関係ないわね。じゃあ、終わったら私の部屋に来て。」
と言って違うところへ入っていきました。メリーヌが、ドアをたたくと
「入ってよろしい。」
という声が聞こえてきました。そして、みんなが入ると焦げ茶色のラービーがにっこりしてお辞儀をしました。
「やあ、メリーヌ。君も、話があるのかね?」
「あ、忘れてました。私、サンルさんたちを送ってきただけなんです。まあ、バーデーさんが送ったというのが正確ですが。」
「リリア君、ここにいてくれるようにすすめてくれませんか?」
署長は、リリアにそっとささやきました。リリアは、うなずいて言いました。
「メリーヌさん。これからご用事がありますか?」
「いいえ、でもある本を探さなくちゃいけないんです。それは、いつでもさがせますから用事とは言いませんが…。」
クレアとキャロルとリリアとサンルはみんなそれをきいて言いました。
「シャドウイン・ストロベリー!」
メリーヌは、それを聞きおどろいていいました。
「何でその本のことを知っているんですか?!」
「すっかり忘れてたわ、持ってきてたかしら?」
「帰ったら調べてみましょう。リュックに入ってるかもしれないわ。」
メリーヌが、その話に割ってはいりました。
「あの、その本のことで何か知ってるんですか?」
「ええ。私たちが、知らないうちにあったのよ。」
サンルは、そのときのことを詳しく話しました。
「なぜ、あそこにおいてあったのかしら。誰かが持ってきたかもしれないし、そうじゃないかもしれないわ。それは、すごいなぞね。」
「サンルさん、それはですね。あの本は、ジェンロ・センジェルという私を利用していろいろな悪事をしてきたものが魔法をかけていろいろなところに行くようにしたんです。行き先は全く決まっていなくて、もうどこでもいいから行ってしまうんです。もしかしたら、危険な場所に行って悪いことになるかもしれないのでその魔法は禁じられているのですが…ジェンロはそんなことをきにしないでその魔法をかけてしまったんです。でも、その魔法は強い魔法をかけられる人が触ればとけます。サンルさんは、そうなのでしょう。ですから、もうどこにも行かないんです。感覚で分かりますが、クレアさんのリュックに入っています。」
「すみませんが、もうお話を聞かせていただきましょう。署長さんお待ちですよ。すみません。ところで、署長さんの名前はなんと言うんでしょうか?」
リリアは、署長に謝りながら言いました。
「ああ、すみませんね。私、名前をお教えするのをついつい忘れてしまうもんでして。ええーー、私の名はトヴィキ・ショウニイ・コンレットニイともうします。変な名前でしょう?トヴィキと呼んでください。」
署長さんは、にこにこしながら元気よく言いました。そして、言い終わるとすぐにドアをノックする音が聞こえました。
「入って良いぞ。」
入ってきたのはとても若いきりりとした目をしているいかにも仕事がこなせそうなとても薄い茶色のラービーでした。
「お話中失礼いたします。」
そして、サンルの方を見ると少し顔を赤らめて
「トラック消失事件の情報のコピーを持って参りました。」
とぼそぼそしゃべりました。トヴィキは、「名のりたまえ」とそのラービーに言いました。そのラービーは威勢よく名のりました。
「ノウェ・ケフォット・フェイルンと申します、警察署長様の秘書をしており、フォットと呼ばれております。」
トヴィキは、フォットに
「では、その情報コピーを読んでくれるかの。」
と命じました。フォットは、うなずいて読み始めました。
「初トラック消失、八月六日。(荷物)塩一トン、砂糖一トン、和菓子一トン。 (トラック)自動運転 (消失時刻)不明 (送られてきた金額) 五万ハルク 他のトラックもほぼ同じ荷物であり、ときに手動トラックを使ったが運転手だけが帰ってきた。 運転手…」
そこで、トヴィキが言いました。
「ここからわしが読む。」
そして、コピーのかみを受け取ると読み始めました。
「ここが一番おかしいところでな(だから、わたしが読むと言ったんだが)。荷物をわたしてお金を受け取るとなんだか意識がぼぉーーーっとなってそれからの、記憶は全くありません。と言っているのだ。」
リリアは、それを聞き頭の中でいろいろと整理をすると思いつきました。
「トラックのどこかに隠れてトラックがどこに行くのかを調べましょう。」
「それは、とても良い案です!リリアさん、ありがとう。」
トヴィキが、すごい大声で言いました。
「では、トヴィキさん。この方法で、よいのですね。」
「はい、よろしいです。では、ここを出てトラックのどこに隠れるかを決めましょう。ついてきてください。」
そして、トヴィキはドアを開けてすぐ右側のドアの前に立ちました。トヴィキは、おもしろげに小声で笑うとドアの中に入りました。リリアたちも、中に入るとトラックを作る工場でした。
「ここで、部品をよくみてどこに隠れるかを決めることにしましょう。すみませんが、今日はもう時間がないのでもう一緒にいることはできませんが、中を見ていってくださいね。それから、明日荷物を全部持って午前十時に来てください。十二時のトラックに乗って行くことにします。」
そして、リリアたちはお礼を言って少しバーデーさんのところに行くことにしました。リリアが、藍色のラービーにバーデーさんはどこにいるか、ときくと
「たぶん、三番警務室にいると思います。バーデーさんは、偉い方ですから。」
メリーヌが、サンルたちに言いました。
「三番警務室なら私、知ってます。来てください。」
そして、メリーヌは左に右に右に左にといろいろまがって黄土色のドアの前で止まりました。三回ドアをノックして
「メリーヌと申します。バーデーさんはいらっしゃるでしょうか?」
すると、少し低い声が聞こえてきました。
「バーデーは、ここにはおらんよ。メリーヌ、十三番倉庫に行ったはずじゃ。」
「ありがとうございます、カイジェトールさん。」
そして、メリーヌはリリアたちの方を向いて言いました。
「外に一回でなくてはなりません。外からでないと、すぐよこの倉庫にも行けないのです。」
ピョレマーイが、行こうと合図をして早歩きで歩き始めたのでリリアたちも早歩きでついて行きました。外に出ると、メリーヌが
「右から、バーデーさんの持っているこしょうのにおいがします、右に行きましょう。」
と行ったのでリリアもにおいをかいでみるとすごいこしょうのにおいがします。リリアは、サンルに行きましょうと言うとメリーヌについて行きました。そして、十三番倉庫と書かれた倉庫がありました。次は、サンルがノックをして言いました。
「サンル・アピトルと申しますが、ここにバーデーさんはおりますでしょうか?」
「いるわよ、入ってきて良いわ。」       ~つづく~


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by atelier-claire | 2010-06-02 19:49 | lilia story*chihiro
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