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レインボーマジカルイースター~チッカストーン 井上ちひろ
昨日キャンプから帰ってきました。
今日は優の誕生パーティの準備です。
リクエストに応えて丸焼き用の鶏を準備中。
合間にちょっと
ちひろの小説更新です♪
優は7月のピアノの発表会に向けて
練習しなくちゃ間にあわね~。と
「子犬のワルツ」を特訓中!!

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けっこう考えて作りました。お楽しみに。Chihiro

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レインボーマジカルイースター~チッカストーン 井上ちひろ  _a0157409_11232310.jpg

イラスト*Chihiro

『反対の国』

「ついた!」
ピョレマーイが一番に言いました。サンルが、次に言いました。
「反対の国に入る前に、ミラー門番のかたに検査をしてもらわなくちゃならないわよ。」
そして、みんなが降りると鏡の布を使った服を着たひとが目の前にたちました。そして、厳しい声で
「ハンカチを見せてください。あなた方の人数なら、十枚ですね。」
「これです。」
リリアが、差し出しました。
「では、サムスと反対の国にいるラービーが書いてある画用紙は?」
「どうぞ。」
キャロルとクレアが渡しました。ミラー門番は、画用紙とハンカチをみると優しい声になり言いました。
「どうぞお通りください。それから、反対の国のきそくはきちんと守ってくださいね。」
「分かりました。」
みんなが声をそろえて言いました。そして、みんなは反対の国に入りました。そして、ケウが言いました。
「マズハ、マレィクサンヲサガシマショウ。オット、マチガエマシタ。メリーヌサンヲサガシマショウデシタネ。」
「そう、メリーヌを探しましょうか。ここにいるラービーに聞けば分かるわ。」
サンルがあたりを見渡して言いました。そして、近くにいた黄土色のラービーに言いました。
「メリーヌ・カラトーカと言う方はどこにいるか知っていますか?」
「はい、知っております。おや、もう少し朝食の時間ですね。メリーヌさんは、メリィネホテルの31675室です。では。」
「ちょっと待ってください、メリーヌさんは家を持っていないんですか?」
「いえ、ここでは家なんて一つもありませんよ。みんな、ホテルが家です。ハウスホテルと呼んでいます。」
「ありがとうございました。」
「いえ、お礼をするほどのことではありません。」
そして、そのラービーはにっこりすると走って行ってしまいました。リリアが、
「メリィネホテルは、あのホテルよ。」
と、花で飾られた白色のホテルを指で指しました。ピョレマーイが言いました。
「OK、行こう。」
そして、一同はそのホテルの中に入りました。そして、カウンターにいたラービーにキャロルが話しかけました。
「すみません、メリーヌさんは31675室で間違いありませんか?」
「間違いありません。」
「では、31675室は何階でしょうか?」
「行き方ですね。少々お待ちください。」
そして、厚いノートを取り出し
「31675室…31675室…」
とつぶやきながらめくり始めました。そして、
「あなた様がたの、右側にあるエレベーターで36かいへいってください。そして、ムーン・スター・ルームと書いてあるへやを探してください。」
「ありがとうございました。」
クレアが、お礼を言って一同はエレベーターに乗り36かいのボタンを押しました。すると、ものの10秒で36階へついてしまいました。
「ずいぶん早く着いたね。」
ピョレマーイがエレベーターから降りながら言いました。ナウが、
「あそこです、ムーン・スター・ルームと書いてありますよ。」
と言いました。ケウが、ドアに近づいているピョレマーイに言いました。
「マッテクダサイ、アッホラドアガアキマスヨ。ピョレマーイサン、コッチヘキテ……」
ケウがさいごのことばをいうまえに、ドアが開いてピョレマーイのひたいに当たりました。出てきたのは、やわらかなクリーム色の上品なラービーでした。そのラービーは
「すみません、私ドアのすぐ前にお客様の一人がいらっしゃると気づかなかったんです。許してくださいね。」
と、ピョレマーイを起こしてあげながら言いました。クレアが、
「あなたが、メリーヌさんですか?」
というと
「はい、そうです。メリーヌ・カラトーカといいます。」
と答えました。次に、キャロルが
「昔、ジェンロ・センジェルと言う人にマレィクという名前にされてしまった方ですね。」
と言いました。
「ええ、まあそうです。けれど、その名前もよかったと思ってますよ。でも、やっぱり本当の名前が一番だと思います。それより、部屋に入りませんか?廊下だと、寒いですし。」
「じゃあ、入らせていただきましょう。ね、みんな。」
「ハイ、モチロンデスサンルサマ。」
そして、メリーヌの部屋に入るとみんなまずはなのかおりをかぎました。バラ、ひまわり、チューリップ、カーネーション、スミレ、ひなぎく、ホウセンカ、朝顔、いろいろな香りがいちどに飛び込んできてどれがどれか分からなくなってしまうほどです。リリアが、すぐにメリーヌに聞きました。
「あのう、ここは月と星の感じが全然出ていないのですけど。違う意味で、月と星のルームということになっているんですか?」
「ええ、そうですよ。月と、星が一番よく見えるところなんです。だから、観察などが好きな人がよくここに来ますよ。ところで、お昼にしませんか。おなかもすきましたし、ちょうでその時間ですもの。」
「そうですね、ではごちそうさせてもらいましょうか。そういえば、まだ名前を言っていませんでしたね。私は、サンルこちらがリリア、それからあの方たちが双子で髪の短い方がクレア、もう一方の髪の短い子がキャロルです。そして、あのかたは王子でピョレマーイといいます。それから、このミニロボはケウ。それから、あっちのほうのミニロボはナウです。」
サンルが、みんなに言いました。
「ありがとうございます。ちょっと、お昼の用意をしたいので待ってくださいな、今日のお昼はストロベリー・マカロンとストロベリー・ケーキ。それから、レモン・ジュースにしようと思っていたんですけど、ほかにはなにが食べたいですか?」
「えっ?それは、おやつに食べるやつですよ。」
クレアとキャロルが言いました。すると、メリーヌがほほえんで言いました。
「クレアさん、キャロルさん、この反対の国ではお昼とおやつに食べるものも反対なんです。」
「それなら、僕ミントアイスが食べたいです。」
「では、私は苦めのチョコレートケーキをくださいな。」
「わたしも、リリアと同じチョコレートケーキを。」
「お姉さんと同じのにするわ。」
「じゃあ、私は桃をいただきたいです。」
「はい、わかりました。」
そして、メリーヌはすぐそばにあった冷蔵庫を開けてその中からチョコレートケーキを三きれと桃を一つ(切ってあるやつ)とミントアイスを1カップ取り出しました。それから、ストロベリー・マカロンとストロベリー・ケーキとレモン・ジュースも取り出しました。みんなに、分けるとみんなおなかがすいていたのですぐに食べ始めました。メリーヌは、たった五分で食事を終わってしまいました。リリアと、サンルと、キャロルと、クレアも早く食べ終わりましたがピョレマーイは少しずつ少しずつアイスクリームを食べていたので十五分もアイスを食べていました。やっと、ピョレマーイが食べ終わったときにメリーヌが言いました。
「みなさん、ご近所のムリーク・マッジロンスさんに私がいるホテルをお聞きになったんでしょう?」
「そうです、あの方は親切に教えてくださいました。ね、サンル。」
「そうね、クレア。あの方は、灰色のホテルに走って言ってしまいました。」 
「あの方の、ハウスホテルは今サンルさんが言ったように灰色です。名前は、グレイグレードホテルという名前でして男のラービー向きのホテルですね。」
「みなさんに頼みたいことがあるのですが。」
「何をですか?」
キャロルが、言いました。
「あの、この国の商品はとてもよいものでよく買ってもらえます。この国から、それを買いたいと言っているところへトラックで配達しているんです。けれど、このごろそのトラックが反対の国へ帰ってこないんです。そして、代金だけが手紙として送られてくるだけなんです。これでは、トラックを何台も作るのにそのお金が必要になりそのお金も無駄になってしまうんです。おねがいです、この、原因をしらべてきてください!」
メリーヌが困った顔つきで言いました。リリアが、サンルにささやきました。
「助けてあげましょうよ、私たちがこの国を調べたりメリーヌに質問したりするのはあとでいいじゃない。かわいそうよ、それになるべく、すごい人だとかはばらさない方がいいし助けてあげれば協力とかもしてくれるはずよ。」
サンルは、わかったわ、と一言だけリリアにささやいてメリーヌに言いました。
「原因を調べるのはよろしいんですが、私たちの能力では原因を調べるのが限界です。ですから、悪の組織などが裏に潜んでいたりしていたらその場合はあなた方が捕まえたりしてください。よろしいですか?それから、スパイなどなら引き受けますよ。」
「ありがとうございます、サンルさん、リリアさん、クレアさん、キャロルさん、ケウさん、ナウさん。お礼のしようもありません。」
「それで、捕まえることなどは引き受けてくださいますね?」
「はい、サンルさん。もちろんです。この国の魔警はとても、捕まえるのも得意ですしほかのことだってとても得意です。それに、人手がたりなければ私たちが手伝いますもの。」
リリアが、サンルに時計をみながらささやきました。
「サンル、一時にこの国の魔警のラービーにお話しする時間をとってもらっておいたの。今、十二時三十九分でしょ。私、早めに行っておいた方がいいと思うんだけど。サンルは?」
「そうね、メリーヌに案内してもらいましょうか。メリーヌに話しておくから、リリアはキャロルたちに「ペットをよんで」と伝えておいてちょうだい。」
「わかったわ。」
そして、リリアはキャロルたちの方に顔を向けました。サンルは、メリーヌに向かって言いました。
「すみませんが、魔警さんがいるところに案内していただけませんか。」
「よろしいですよ、少し遠いのでここからはちょうど十九分五十五秒でつきます。それから、傘を持っていってくださいね。今日は、はれてますが十二時十分頃から雨になるかもしれないとお隣のバーデー・クリンクス・デオジーさんが言ってましたから。じゃあ、カーディガンを持って行くといいでしょう。さあ、行きましょう。」
メリーヌが、カフェオレ色に明るい赤色のバラの刺繍がしてあるカーディガンを取り出しながら言いました(そのカーディガンは、メリーヌの着ていたオレンジ色のワンピースにとてもよく似合いました)。そして、リリアたちはメリーヌの指図の元にメリィネホテルを出ました。
「来てください、こっちです。そして、あそこを右に行きます。次に、左。それから、まっすぐ。すると、私と仲良しのさっき言ったバーデー・クリンクス・デオジーさんが仕事をしているところがあります。バーデーさんに車で乗せていってくださいと頼めばいつも乗せていってくださるんです。」
そして、一同は右、左、まっすぐと行きました。すると、大きめの事務所がありました。
「みなさん、入ってください。」
「あ、はい。」
メリーヌが、戸をたたくと中から声が聞こえてきました。
「誰?」
「メリーヌよ。今日知り合った方々もいるわ。」
「どうぞ、入っていいわ。」
メリーヌたちが、はいると戸が勝手に閉まりました。中は、こぢんまりとしている事務所のようでラベンダーが一束、タンスが二十。それから、ペンや鉛筆や羊皮紙やインクがたくさん。貯金箱が十個。机が、一つ。いすが、九つ。向かい合ったソファが二つ。キッチンに、冷蔵庫。食器棚も、ちゃんとあります。コートや、帽子をかけるところが三つ。傘立てに、コンピューター。それから、道具入れ。これらのものが、きちんと整理してありました。
「きょうは、なんのご用かしら?メリーヌ。」
黄緑色のラービーが言いました。
「バーデー・クリンクス・デオジーさん。すみませんが、魔警警察署に送っていただきたいのです。ご用事は、ありますか?」
「あら、ちょうど私も行くところだったのよ。今、警務所に持って行く報告書を書き終えたところだったから。」
「なんの報告書なんですか?」
「あなたは誰?」
「バーデーさん、こちらはキャロルさんです。」
「キャロル?良い名前だわ。あなたの質問に答えてあげる。この報告書は、簡単な罪についての報告書でね。下級魔警警務所から、報告されたものをまとめたものなのよ。それを、これから出しに行くの。」
「ありがとうございます。」
「キャロルさん、あなたのすぐそばにかぎ入れがあるでしょ。そこから、スズランの花の色の鍵をとってちょうだいな。」
「どうぞ。」
「ありがとう。」
キャロルが渡した鍵をポケットに入れるとバーデーは報告書を持って立ち上がりました。
「無駄な時間を使っちゃったわね。警察個人パトカーで早めに行かなくちゃ。でも、ちょっと待ってね着替えてこなくちゃいけないから。」
そして、バーデーはもう一つの部屋の方に行って一分で戻ってきました。そのときには、もう魔警の格好でした。
「バーデーさんって、魔警だったんですか。」
「そうよ。さあ、急がなくちゃ。来て。」
バーデーさんは戸を開けて出て行きました。リリアたちも後に続いて外に出ると、普通のパトカーより少し小さめのパトカーがありました。バーデーは、みんなに乗ってと手で合図して乗り込みました。
リリアは、乗る前にメリーヌに言いました。
「これじゃあ小さくてとてもみんな乗れないんですけれど、どうするんですか?」
「まあ、良いから乗りなさい。」
そして、メリーヌは乗ってしまいました。サンル、リリア、キャロル、クレア、ピョレマーイ、とみんな乗り込みました。リリアたちは、中を見回してあっけにとられていました。だって、中身は外から見たよりずっと広かったんです。メリーヌが教えました。
「魔法で広げてあるのよ。」
リリアが、杖を取り出して唱えました。
「フィン ラオ 魔法がかかったものには反応示せ 」
すると、杖が少し震えました。リリアは、静かに言いました。
「たしかに、魔法がかけられていますね。」
「行きますよ!」
すると、ものすごい早さでパトカーは出発しました。キャロルとクレアは思わず叫び声を上げるところでした。そのくらい早くて、すごかったのです。
「つきましたよ。」                ~つづく~


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by atelier-claire | 2010-05-03 11:58 | lilia story*chihiro
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